「老後2000万円問題」「年金てもらえるの?」等、私たちはこの言葉に必要以上に
不安を煽られている気がします。
国が用意した積み立てNISAやiDecoも、内容をちゃんと理解し活用できている人は
どのくらいいるのでしょうか。
子育て中の方の中には、子どものために早いうちからマネーリテラシーを教えたいと考える方も多いのではないでしょうか。
私もその1人です。
“お金教育“は本当に必要なのでしょうか。
また、“お金教育“で子どもは何を身につけることができるのでしょうか。
この先を読んでいただければ、少しずつできることから“お金教育“をスタートしたいと思っていただけるかと思います。
“お金教育“が必要な理由
お金はATMからいくらでも出てくる?!
現代はクレジットカードや電子決済等の支払いを利用する人が増え、
現金を直接手渡しする機会が減りました。
そのため、子どもたちは「ピッ」とかざすだけで買い物ができたり、
インターネットで「ポチッ」とボタンを押すだけで家に欲しいものが届いたりする親の姿を見ているのです。
その結果、お金は有限であり、親が苦労して働いて手に入れたものという認識を持つことが難しくなっています。
ある親子の話です。
デパートでおもちゃをねだった子がいました。
お母さんは駄々をこねる子に向かって、「今はお金がないから買えないの」と言ったそうです。
すると子どもは
「じゃあATMからお金出せばいいじゃん!」
と言ったそうです。
欲しいものはいつでも何でも手に入ると子どもに思われたら大変ですね。
お金は有限であり、大切なものである、簡単に手に入るものではない、
ということを子どもに教える必要があると思います。
デフレが続く日本で貧困の連鎖は止められない?!
衝撃的な言葉を使ってしまいましたが、約30年続く日本のデフレ。
サラリーマンの賃金も上がってはいません。
一生懸命働いて、そんなに贅沢をしている訳でもないのに生活は楽ではない。
そう感じている人も多いのではないでしょうか。
世界的にはインフレ懸念が高まってはいますが、日本は物価の上がらない「悪いインフレ」。
「良いインフレ」は世界景気が良くなり需要が拡大して物価が上がり、それに伴い賃金も上がる状態。
「悪いインフレ」は景気は良くないのに資源価格や人件費などのコストが上昇することで物価が上がる状態。
そして日本の場合は賃金も上がっていない・・・
終身雇用で長くいれば給料が増えるという会社も少なくなっている日本において、
良い会社に就職すれば将来安泰とは言えなくなっているでしょう。
会社から給料を得ることだけが自分の資産を築く術ではないことを子供たちに伝えることが必要と考えます。
給与をコツコツ貯めることしか親から教わらなければ、子供もそのような生活を送るでしょう。
正しいマネーリテラシーを知っていれば、スタートがどうあれ、途中で会社がどうなろうとも、コロナのようなショックが起きようとも、安心した生活ができると思います。
周りにお金について教えてくれる人はいますか?
あなたの周りにお金について教えてくれた人はどれだけいますか?
【お金は大切】
【パパやママが一生懸命働いて得たもの】
【お年玉は将来のために貯めようね】
そんな風に親やおばあちゃんに言われたことはあります。
では、
【お金はこうやってできているんだよ】
【貯金以外にもお金を大切に扱う方法があってね・・・】
【好きなことを仕事にしたいけどあまりお金がもらえない、
それでも好きなことをするにはどうしたら良いかな?】
そんなふうに教えてくれる人は周りにいましたか?
お金について公に話すことははしたないとか下品だというような風潮がまだ日本にはある気がします。
学校でもあまり深くは習いません、家庭でもそこまで深くは話さないのではないでしょうか。
子供の頃からお金、経済について知っていて、自分の物差しをしっかり持っているのと、
全く知らないのとでは、大人になった時の本当の自由度が違うと思います。
しかし日本では積極的にお金教育はまだ行われていません。
2022年度から高等教育で「資産形成」について家庭科の授業で扱うことになりましたが、
どのくらいの知識を身につけることができるのかはまだ始まっていないのでわかりません。
ということは、お金教育は親が家庭の中で意識的にしていく必要があると考えます。
お金教育で身につける5つのこと
「欲しい物」と「必要な物」の違いを見極め、お金に振り回されないで生きることができる
先述のように、お金は有限であることを知らずに生きてしまうと、
欲しいものがあったときに我慢することができません。
そして本当にそれは今必要なものなのかを考えることなく、
衝動的に欲求でお金を使ってしまったり、親にねだることを続けます。
私も何度衝動買いに後悔したことか・・・
有限であることが理解できていれば、計画的に使う事もできるでしょう。
先を見通す力もつくでしょう。
そしてそのような考え方を続けることで、
自分という人間は何に価値を置き、どんなものであればお金を払ってまで手に入れたと思うかが明確になります。
そしてお金に振り回されない、本当の安心と自由を手に入れることができるのではないでしょうか。
お金を管理することができる
お小遣いやお年玉やお祝いをもらうのか、お手伝いをしてその対価としてお金を得るのかは
それぞれありますが、ある程度お子さんが大きくなってくると、お金をもらったり自分で使うようになります。
「ママが必要になるまで貯金しておくねー」と管理することもできます。
しかし全てを子供の見えないところにしまってしまってはもったいない。
例えば、月1000円お小遣いをもらったとします。
財布に500円、貯金箱に200円、将来のお金として銀行に300円。
そのように自分で分けることをやらせてみてはどうでしょう。
財布に入れるのは、欲しいお菓子や必要な文房具等を買うお金。
貯金箱には金を貯めないと買えないけどどうしても欲しいものを買うためのお金。
銀行には、すぐには下ろさない将来のためのお金。
現在はほぼ金利はつきませんが、金利の仕組みを理解するためにも良いと思います。
(残高を数字として見るのもモチベーションが上がって良いかと思います)
このように毎月のお小遣いレベルからお金の管理を練習することで、大人になってから「あれ?!今月お金が足りない?!」なんてことにならないで安定した生活を送れるでしょう。
増やす力を身につけ、生きる選択肢を増やすことができる
銀行預金(金利はとても低いですが)以外にもお金を増やす方法があることを知ると、
世界は広がります。
お金は自分が一生懸命に働くことでしか稼げないと思ってはいませんか?
幼児教育が早まっているというニュースを見ました。
幼児教育を否定する訳ではないですが、なぜ幼児教育をするのかを親がしっかり軸を持って忘れないことが重要ではないでしょうか。
親のやるべきことは、子供が将来自立した大人として生きていくための力をつける手伝いをすることだと思います。
そのための幼児教育であるならば、経済的自立に重要なお金教育をすることも大切なことですよね。
お金にも働いてもらう、その方法を知れば、お金を増やす力が倍増しますよね!
ギャンブルや投機というようなリスクの高いことをしなくても、お金の働かせ方があることを学び、適切に管理することで経済的自立をすることができ、
「安心」と「自由」のある人生を生きることができるでしょう。
家族の一員としての自覚が出る
有限なお金を大切に使うことを習慣にすることで、
子供は親が一生懸命働いて得たお金で家賃を払い、日用品を買い、食料を買っていると理解できます。
親が自分のためにたくさんのお金を使っていることも理解するでしょう。
欲しいものを欲しいからという理由だけで買うことができないことを理解するでしょう。
家庭という社会を共に生きることを意識し、家族の一員という自覚が芽生えるでしょう。
そして親や周りの人間から守られていること、愛されていることをより実感するようになるのではないでしょうか。
社会に目を向けられる人になる
お金の仕組みや周り方を理解するということは、社会を理解することにも繋がります。
金融には政治が大きく関わってくるので、ニュースにも興味が出るでしょう。
同じニュースを見ても、世界で起こることが自分の身近な生活に関わるということも理解できるかもしれません。
積極的に社会に目を向けると、一気に世界は広がります。
そして家庭で話すことで、私たち親も新しい発見があるかもしれません。
まとめ
お金教育が必要な理由と、身につけることができることを書いてみました。
私自身子供の頃お金教育をしてもらった記憶はありません。
それは仕方がないことです。
私の親もしてもらってないのですから。
お金教育というと難しく聞こえますが、小さなことからでいいと思います。
うちの子供は2歳になったところです。息子のバナナや納豆を買うときは敢えて持たせてレジへ行き、店員さんに渡すまでやってみています。
そして自分で出して、「くださいな」と言い、お金は私が払いますが、「ありがとうございます」と言って受け取り、家まで持たせるようにしています。
お店にあるものはお金を払ってから自分のものになるということを体感してくれると期待しています。
その効果なのか、「くださいなしたのー!」と嬉しそうに大切にたくさん食べています笑
毎回できるわけではないですが、時間に余裕がある時はやっています。
1人の親として私も手探りではありますが、いいお金教育の仕方を見つけたら記録していきたいと思います♪
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